墨彩画・書 臥遊
・モノトーンの世界・

山居の庭から見上げた、雨の日の靄が立ち込めた雑木林です。
少し観察してみましょう。
葉の色や密集の具合、枝の姿、樹木の高さなどから
数種類の木が見えます。
次は、私と樹木との距離はどうでしょう?
左下の木がいちばん手前にあり、
次は、右下にあるこんもりとした木です。
そして、やや左に背の高い木があり、
左端にある木がそれに続きます。
右手前のこんもりとした木の奥にある2本の木がそれに続き、
一番奥には、中央に2本、右から左へと奥に見えます。
さて、どうしてこのような微妙な距離の違いが分かるのでしょうか。
実は、それは靄のおかげなのです。
雑木林に靄がかかると、少しの距離の違いでも、
目に見える色の濃淡がよりはっきりと鮮明になります。
もしも靄が無ければ、このような微妙な違いを感じることはできません。
水墨画の世界には、頻繁に靄や雲が現れます。
水墨画家達は、この靄や雲を利用して、森の深さや、
山の峰々の連なりを表現する技術を身に付けているのです。
では、上の写真をモノトーンにしてみます。

いかがでしょうか。
先ほどよりも、より一層分かりやすくなったのでは。
あとは、墨の濃淡で描くだけです。
濃い墨から淡い墨へ・・・
下から上へ・・・・・
この両方を意識して、奥行きを表現してください。
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